サージテル導入にはいろんなドラマがあります。読者の皆様が拡大治療の世界へ踏み出していただくきっかけになればと、導入した先生からお話をうかがいました。
患者さんの側に立ち、
高品質な治療を提供するためには、
ヴィジョンの共有が必要です。
◇ 北川デンタルオフィス ◇
北川 俊哉 先生/坂本 麻衣子さん(DH)/山本 若菜さん(DH)
北川俊哉先生が昨年12月に開業した北川デンタルオフィス(東京都中央区日本橋)。北川先生は拡大が当たり前の医院で研鑽を積み、現在では8倍のサージテルを使っています。そして衛生士の坂本さんと山本さんは、北川先生の考えに共感し、3倍と2.5倍のサージテルを使っています。皆さんに開業と治療、拡大に対する思いを聞きました。
■高品質でオーダーメイドの治療をするために、自由診療に特化しました
北川俊哉先生は大学卒業後、藤本歯科医院に勤務、藤本順平先生に師事しました。藤本歯科医院では、拡大鏡を使用する治療が標準になっています。北川先生も藤本歯科医院でサージテルを使ううちに、拡大精密治療こそが歯科治療のスタンダードだと考えるようになりました。当時をこう振り返ります。
「藤本歯科医院では、“当たり前のことをきっちりやる”。これを学んだと思います。例えばセメント除去でも、『取ったつもり』ではなく、完全に取り残しがないようにしなければならない。治療では、『つもり』はあってはならないことですから。医師が『癌を取ったつもりが残っていました』とは、口が裂けても言えないですよね」
その後北川先生は、自身のオフィスを開業。保険の取り扱いはせず、すべての治療を自由診療で行なっています。
「開業を準備しているときに、色々なことを考えました。何のために治療をするのか。患者さんが本当に幸せになる治療とはどんなものなのか…。そして、『常に患者さんの側に立つ医療人としてお役に立ちたい。私たちに可能な限り高品質な治療を提供したい』という医院のヴィジョンが固まったんです」
これにのっとり、北川デンタルオフィスは保険という治療の限界枠を取り外しました。その結果、綿密なカウンセリングから始まり、詳細な治療プランの説明、完璧な手術と精密で審美的にも優れた修復物。そして、その後のメインテナンスと予防など、「高品質なオーダーメイドの治療」を患者さんに提供できることになったのです。
「開業にあたっては、『私たちはこういう歯科医院です』という医院のヴィジョンを、最初からスタッフ全員で共有してスタートしたかったんです。幸いにも非常に優秀な衛生士さんが来てくれたので、実現できました。開業してまだ数か月ですが、北川デンタルオフィスが提供する治療の価値を共有してくれる患者さんが少なからずいることを、強く実感しているところです」
■歯科は外科。見なければ何も始まりません
北川デンタルオフィスのリーフレットやホームページには、こんな言葉が掲げられています。
「『チームとして可能な限り質の高い治療。優しさと愛情のこもった医療を提供し、患者さんの健康と幸せな生活をお支えしたい。』私たちのチームはこう考えます」
「当院では一般治療・手術は常に高倍率(5〜7倍)、歯科衛生士によるメインテナンスやクリーニングは2.5〜3倍の拡大鏡下での治療を行なっております」
ここで強調されているのは、北川デンタルオフィスで行なわれる医療は、拡大するのはもちろん、“チーム”で行なわれるということ。先生はこう説明します。
「歯科は、チームでなければ治療できません。私だけ拡大しても、衛生士さんが同じ拡大視野を見ていないと、どうしてもレベルが下がってしまう。スタッフ全員が拡大することは、開業するとき最初に決めたことでもあるんです」
北川先生は、自院に勤める衛生士さんを、自分がやりたい治療への思いを共有してくれる“宝物”だと言います。衛生士さんお二人に、お話を聞きました。
「患者さんが歯医者を選ぶのが難しいように、私たちも歯科医院を選ぶのって難しいですよね。私は『自由診療だけでやります』というお話を聞いて、まず興味を持ったんです。もちろん、保険でも良い治療をされている先生はたくさんいます。でも北川先生の、『患者さんの側に立って、できるだけクオリティの高い治療をしたい』という思いに共感して働きたいと思ったんです。一緒にやってみたら、本当にその通りの治療をしていることがわかりました。ここを選んで正解だったと思います」(坂本さん)
「私はサージテルを使うのは初めてでした。最初にかけたときは、ちょっとうっとうしく感じたんですが、今は逆に裸眼の方が怖いですね。拡大してわかったことはたくさんありますが、例えばスケーリングのときに歯肉を傷つけているか傷つけていないかが必ず見えますし、縁下に入ってしまっているセメントも除去できます。私は今まで、先生の言う“当たり前のことをきっちりやる”ができていない歯科医院に勤めていたこともありました。だから、それができるここで働けることが本当にうれしいんです」(山本さん)
北川先生は、これから先、メインテナンス患者が増えて衛生士さんを採用することがあるとしても、サージテルを使う気がない人には「ご遠慮願う」と断言します。それは、歯科医療者として技術を身につける以前の問題だからだと言います。
「歯科は外科です。衛生士さんのSRPも、もちろん外科です。だから、見なければ何も始まらないんです。自由診療・保険診療に関係なく、外科で裸眼はあり得ないですよね。医院のヴィジョンの違いと言ってしまえばそれまでかもしれませんが、歯科医療者なのに拡大鏡を使おうとしない感覚は、私には理解できません。お腹を開く手術をされるのに、患者さんは見えている医者と見えていない医者のどちらが良いのか。答は明らかですよ」
インタビューを通じて、先生が熱を込めて発した「ヴィジョン」という言葉。この言葉には、「視野」と「理想」という2つの意味があります。歯科医師と衛生士さんがサージテルを使う北川デンタルオフィスでは、ヴィジョンはどちらの意味でも全員に共有されています。それは、「患者さんの側に立ち、高品質な治療を提供する」という、医療ならば当たり前のことを実現するためなのです。
 北川先生とのお付き合いは、かれこれ7〜8年になります。藤本歯科医院に勤務していたときからお世話になっており、NEXT VISIONでのご紹介も2回目。1回目の登場は、まだ紙の媒体で郵送していた頃でした。
北川先生の歯科医師としてのヴィジョンは、勤務医時代から開業した今に至るまで一貫していて、何のブレもありません。取材当日に聞いたのですが、開業に向けていろいろ考えていたときに、私の発した言葉に何らかの影響を受けたとのこと。私としては、びっくりするやらうれしいやらです。北川先生、今後ともよろしくお願いします。(小川) |
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