■ 為害性のないデリケートなアプローチをしたい
患者さんに負担をかけない、無駄な力を加えない、繰り返し行なっても歯面を傷つけない“デリケートメインテナンス”の実現を目指しています。以前裸眼で見ていたときに、患者さんに「歯の治療で金属の器具が触れる感じが苦手なんです」って言われたことがありました。でも、8倍のサージテルを使用するようになって、「最近は器具の触れる感じが優しくて眠ってしまいそう」って言ってもらえたんです。それはほんとうに嬉しかったですね。
8倍を使うようになって本当に衛生士業務の幅が大きく広がりました。
例えばその世界では、超音波スケーラーとエアスケーラーの振動のパターンや振動の幅の違いがはっきり見てとれます。また、最小限の舌やほっぺたの圧排で済むために、肉眼では嘔吐反射が強くて処置ができなかった患者さんでも処置ができるようになったり、あるいは通常でしたらフラップを開かないと絶対に見えないだろうというほどの深いポケットの中まで直接見ながらの処置ができます。つまり8倍を使う歯科衛生士にとっては、歯肉縁下歯石のかなりの部分は歯肉縁上歯石を落とすようなものなのです。過不足のない正確な操作ができることによる歯牙や軟組織への為害性のないアプローチができてこそ、はじめて長期的なデリケートメインテナンスが可能になると思います。
■ 衛生士とドクターが同じ高倍率拡大鏡を使ってこそ本当のチーム医療

私が勤務している西川歯科クリニックでは衛生士もみな、ドクターとまったく同じ高倍率の拡大鏡を使っているので、同じものが見えている安心感があります。やはり衛生士も同条件の拡大鏡を使ってはじめて、同じ土俵、同じ視点で患者さんを見ることができ、それでこそ衛生士もプロとして働けるチーム医療となるわけです。
また拡大鏡を使用することで、今までできなかったことや不確かだったことが減った反面、逆に自分の至らなさや改善すべきこともはっきり見えるようになり、それが自分を高めていく上での励みにも繋がっています。 特に8倍は別格で毎日が発見と反省の連続です。
振り返って見ると今まではドクターとは見え方が違うからという部分があったのですが、今は完全に同じ視野視点を共有しているからこそ、以前より強い責任と誇りを感じます。だからこそ今まで以上に自分を高めていくための努力が必要だと感じています。
歯科医療が高度化している現在、衛生士にもより細密な目と確かな技術が求められていると思うんです。衛生士にとっても高倍率の拡大鏡はあらゆる場面でとても有効だということを知ってほしいですね。そして倍率の垣根はそれほど高くはないということも。