安藤 如規 先生

全スタッフが同じベクトル、同じレベルで!
それが患者さんへの義務であり責任です

安藤 如規 先生

オリーブ歯科(東京都品川区)

EVK800(10倍)  High Intensity

「僕だけやっていても意味がない。だから、全スタッフにサージテルを与えています」
そう語る安藤 如規先生。
ご自身が20年近く裸眼で治療してきたからこそ、その意味の深さと価値の大きさがわかるといいます。
歯科医師として、経営者として、サージテルがもたらす世界をどのように捉えているのか。包み隠さず聞かせてくださいました。

もともと矯正専門医として始められたそうですが、
どうして一般歯科にも踏み込んだのですか?

28年前、矯正専門医として歯科医師人生をスタートしました。一方で健康な口腔内をつくって患者さんの人生をサポートしていこうと思ったら、一般歯科が絶対に必要。世の中では"二足のわらじ"とかって言いますが、不正咬合だってカリエスだって同じ人に起こっているわけですからね。口の中のことは一緒に考えなければいけないと思いました。

そうした中、どのような経緯で拡大鏡を導入されたのですか?

拡大鏡は年配の先生が使う老眼鏡のようなもの。当時はそんなイメージでした。もし自分がかけていたら、患者さんに「この先生、目が悪いんだ。大丈夫なの?」と思われるんじゃないかって。ところが開業後しばらくして、若い勤務医がサージテルを使い始めたんです。正直、関心はありました。ただ"拡大鏡がなくても自分はできている"というプライドもあって、気持ちが行ったり来たりしていましたね。

そんなとき、JIADSの研修会で8倍のサージテルを使った実習があったんです。「こんな世界があるんだ」というくらいよく見えました。ちょうどそのころからですね、フェイスブックでサージテルのことを発信する先生が増え始めたのは。自分が体験して得た実感と、まわりの空気感。それが重なった感じでした。

導入するにあたっては実習で使った8倍という考えもあったのですが、少ししたら慣れて物足りなく感じるんだろうなと思ったんですよね。治療の精度をとことん突き詰めることを求めている以上、ゆくゆくは最高倍率に行き着くはず。いずれ買うんだったら早いほうがいい。効果も早く出る。そう考えたら躊躇はなかったですね。視野が狭いというデメリットもあまり感じなかったので、10倍を導入しました。

10倍のサージテルは、安藤先生の治療に何をもたらしましたか?

一番は普段使いできる機動力ですね。マイクロスコープと比べてオールラウンドで使えます。特に根管治療は"これがなかったら見えなかった"ということもしょっちゅう。"今までほぼ見えない状態でやっていたんじゃないか"と思うほどでした。逆を言うと、これだけ見えれば根管治療後の再発や再治療はかなり防げるはずです。

他院で治療を受けた患者さんの根管を開けると、「ここに根管があるのに何で触っていないのか」というケースがよくあります。解剖学的な限界でも技術的な限界でもなく、見えなかったためにそこで終わらせてしまった。やるべきことをやらずに限界を決めてしまっているのは、とても残念なことです。

僕たちは常に自己ベストを出さなければいけません。さらに、それを更新し続けなければいけない。そのためには、拡大鏡を使ってちゃんと見ることが義務であり責任なんです。

なぜ、勤務医にもサージテルを与えようと思ったのですか?

 こうやって知らない世界を知り、その価値がわかってくると、「自分だけ使っていても意味がない。すべてのスタッフが同じベクトル、同じレベルで診ていかなければ!」と思うようになったんです。

僕は20年近く裸眼で治療してきました。だからこそわかるんです。車を知らない人は、馬車が唯一の高速移動手段だと思っている。でも、いちど車を知ったらもう馬車には戻れない。それどころか、もっと速い車が欲しいってなりますよね。もっと上へ、もっと先へ! 欲求が高まっていく感覚を自分が身を持って味わったので、スタッフにも経験させてあげたいと思いました。

それでまず、自己負担で拡大鏡を購入するよう促したんです。ただ、金銭的に買えなかったり、安いからと低スペックな拡大鏡を選んでしまったり。こんなんじゃ、僕が目指す「同じベクトル、同じレベル」にはたどり着けない。そこで、すべての勤務医に高倍率のサージテルを与えることにしました。高級車に乗ったりゴルフへ行ったりするのを否定するつもりはありませんが、スタッフや患者さんの満足度を上げるほうが遥かに健全な投資。僕はそう考えています。

早い段階から拡大の世界を知ることは、成長にどう影響しますか?

僕が敬愛している先生は、スタッフに「サージテルは一生の財産」と伝えているそうですが、そのとおりだと思います。削らなくていいところを削らずに済んだり、残しちゃいけないところをきちっと取れたり。毎回ホームランとはいかなくても、サージテルを使えば必ずヒットが打てるんですよ。

その意味でも1年目から拡大精密治療の環境に身を置けたら、成長スピードは圧倒的に速いと断言できます。最初はクラクラしますが、それは一時的に起こる成長痛みたいなもの。スタッフには「成長期に骨が伸びる過程で節々が痛くなるのと同じだ」って言っています。

サージテルで腕が上がる、治療の質が上がるというのは大前提。社会人として、仕事人として、プロとして成長してもらいたい。そして、成長に終わりはないことに気づいてもらいたい。僕の役割は、院長としてその環境を整えることです。

先生は常々、スタッフに"ミシュランの3つ星計画"の話をされるそうですね。

目的地までの道すがら、寄ってみようかなと思えるお店が1つ星。遠回りしてでも行きたいお店が2つ星。3つ星というのは、そのお店のために出かけるということ。オリーブ歯科が目指すのは、まさにそこ! 患者さんの目的地になることです。

長く続けるうちに教育も投資もしなくなってしまう先生がいますが、僕は医院資産を負債として残すようなことは絶対にしたくありません。そのためには機材もそうですが、上質の治療を提供する歯科医師、歯を生涯守り抜ける歯科衛生士、そして高い健康観を持つ患者さんといったソフトウェアが大事です。

オリーブ歯科は僕のための医院ではなく、地域やスタッフのための医院ーー。そこに向かって考え行動していけば、僕はしわくちゃになってもオリーブ歯科が老いることはありません。医院と患者さんとのエネルギッシュな関係は続き、圧倒的な資産価値を持って継承されていくと思うんです。