歯科医師になるために単身、地元を離れて関東の高校へ
父も歯科医師をしています。小さいころから毎日楽しそうに仕事している姿を見てきたせいか、自然と興味はそっちのほうに。実家近くの川で石を拾ってきて「この石は歯に似ているな」とか、飼っていた犬の歯をじっと見て「むし歯はないの?」とか(笑)。
それが日常だったので、幼心になんとなく〝自分も歯科医師になるんだろうな〟というのはありました。双子の兄も同じで、ふたりとも高校は「歯科医師になるならここ」という決め方に。地元の岐阜を離れ、兄は関西の大学の推薦をもらおうと福井の高校で寮生活。僕は関東で日本大学の付属高校に通ったんです。
もともと大学を卒業して5年後には戻る約束をしていました。それまでは1つの医院で修行を積むと決め、研修でお世話になったうけがわ歯科へ。請川院長の治療方針や歯科医師としてのスタンスが、父と似ていたんですよね。
たとえば〝全部の治療をできるようになる〟というのも、その1つ。細かなことを1個1個クリアするよりも、まずは全体の流れを理解し、3年かけて80%を身につける。そこからどんどん煮詰めて100%に向かっていく。それが大切だと。
あと、研修医ってサポート要員くらいにしか扱われないことが多いんですね。でも、請川院長は「ひとりの歯科医師として扱う」と言ってくれて、実際にそうしてくれました。本当にうれしかったです。いろいろご指導いただいて感謝しかないのですが、今年でちょうど5年が経ったので来年の2月に実家へ戻ります。