三田 壽博先生

サージテルでなければ、目指せない世界がある!

三田 壽博先生

三田デンタルオフィス(神奈川県)

EVK650(8倍) Micro Odyssey

「歯科技工士から歯科医師へ!」
異色の経歴を持つ三田 壽博(としひろ)先生。歯科技工士としての視点を持ちながら、歯科医師としてこだわり続ける妥協なき拡大精密治療の世界とは?
昔も今もこれからも、三田先生のあくなき挑戦は続きます。

歯科技工士としての葛藤と歯科医師転向への思い

じつは僕、歯科技工士だったんです。13年間、山﨑長郎先生の原宿デンタルオフィスにいました。ご存知のとおり、山﨑先生は妥協を許さない人。その中で精度の高い技工をやろうと思ったら、拡大鏡は必須です。

何しろ米粒に文字を書くのと同等の世界ですからね。拡大しないと一文字も書けませんよ。見えるというのは、〝できる〟ことにつながる。見えなければ、技術もへったくれもない。つくづくそう思います。

一方で葛藤もありました。自分は拡大して技工している。でも、日本全体を見ると裸眼でやっている先生も多いわけです。これじゃあ、いくら精度の高い技工をしても意味ないよなって……。

僕自身が見てきたのは、山﨑先生の完璧な治療を受けて機能的にも審美的にも口腔の健康を回復された患者さん。彼らの喜ぶ姿を通して、歯科医師って本当に素晴らしい仕事だと感じました。こんなに人のためになるんだ。人生を変えることができるんだ、と。

怖くても、決めたからにはやる全部を捨てて〝ゼロの世界〟へ!

もちろん、天職だと思って技工士を続けてきました。ただ、心のどこかで〝より活躍できる場所〟を探していたのかもしれませんね。もっと欲しい。さらに登りたい。その向上心から「歯科医師になりたい」「直接患者さんの前に立って治療したい」と思ったんです。

そりゃあ、メチャメチャ怖かったですよ。全部を捨てて、いきなり学生になるわけですから。しかも、同級生は17も年下……。とにかく、どこか1つでもつまずいたら終わりなんです。でも、モタモタしていたら40歳を過ぎてしまう。決めたからにはやる。今、踏み出さないとって! 

結局34歳で歯科大学に入り、40歳でライセンスですからね。自分を追い込むのが好きなのかもしれません(笑)。人間、刺激がないと成長できない。居心地のいい場所で、のほほんと楽しく過ごしているだけじゃ伸びませんから!

「拡大しないと治療できない」指導の先生に直談判

技工士時代から拡大した世界が当たり前だったので、歯科医師になっても拡大鏡をつけないという選択肢はありませんでした。というか、大学の臨床実習生のときから使っています。

指導の先生に「裸眼では見えないとわかっているので、拡大しないと治療できません」と言って許可してもらったのを覚えています。「カッコつけやがって」みたいな目で見る人もいましたが、カッコつけとかじゃないんですよね。両眼の視力はせいぜい1.5。裸眼じゃ、どんなに目を凝らしたって見えないんだから。

ただし、拡大鏡なら何でもいいわけではありませんでした。少なくとも僕は『サージテル』限定! 他の拡大鏡も使ったことはありますが、使い手の気持ちがわかっていませんね。重いのもその1つです。のぞき込むとずれる、焦点が合わない。おいおいおいって。当然、疲労感も大きくなります。

対してサージテルは、スタイリッシュで機能以上の重さを感じません。シンプル・イズ・ベストで余計なものがない。でも、必要なものはしっかりある。サージテルをかけていると、2、3時間が30分に感じるくらい集中できます。

治療は作品 絶対に妥協はできない

僕はどんな治療でも必ずサージテルをつけます。だって、怖くて触れないですよ。いたずらに多く削ったり残したりして患者さんを傷つけることになるでしょ。直接的に傷つけなかったとしても、いずれカリエスを再発する。そして結局、傷つけることになるんです。

自分が触ったところは誰が見ても「すげぇ」と思うくらいに仕上げたい。治療は作品です。妥協はできないし、それを突き進むことが患者さんにとっての喜びにもなると信じています。

サージテルを高額だからと敬遠する先生もいますが、むしろ安いですよ。自分の治療に自信を持てるということは、患者さんの安心やクオリティ・オブ・ライフにつながります。歯科医師にとって、それに代わるものなんてありますか? 人それぞれ価値観はあると思いますが、僕は間違いなく価格以上の価値を見出しています。

高倍率にして、クリアスピードがUP!

今は8倍を使っています。5倍から上げました。まず驚いたのは、根尖ですね。「うぇ、これが見えるの!?」って。たとえば遠くから富士山を見ると、「すごくいいカタチしているなぁ」と思いますよね。でも、山頂へ行ったらゴツゴツの岩だらけ。「こんな山だったの?」みたいな。遠くからはスラッとキレイでも、近づいたらまったく違う世界が広がっている。口の中も一緒で、高倍率をかけると知らなかった世界が見えるんです。

もっと近くへ、もっともっと近くへ! 拡大することで、遠くのものがここらへんにあるような感じになります。根尖に残った薬とか、レントゲンに写らないくらいのガッタパーチャとか。また、縁下に隠れていた前歯のダブルマージンを発見したときは〝つけていてよかった〟と思いました。

サージテルがあれば、すべてのクリアスピードが上がるし、やりたいことがやれます。もはや第二の目ですね、本当に相棒! なかったら治療しない歯科医師になるしかありませんよ(笑)。

大切なのは、100の治療を1000にする予防メインテナンス

いずれは銀座か青山に分院を出して、〝自費100%の妥協しない歯科医療〟を提供したいと思っています。そこで大切になるのが予防です。僕が100の治療をやったとして、それを1000にするのも10000にするのも予防メインテナンスですからね。だって総額500万円の治療をしても、その後のセルフケアがいい加減だったら全滅ですよ。

たとえば、ほとんどの人が自転車には乗れます。でも、運転の上手な人と下手な人がいる。当院に通ってくれている方には、例外なく全員にうまくなってほしいんです。同じセルフケアでも、質を上げてもらいたい。そして、長く健康な口腔内でいてもらう。そのための努力をするのがメインテナンスだと思っています。

もちろん、歯科衛生士もサージテルは必須です。見えるから取れる、見えなければ取れない。これ当たり前ですよね。教科書に書いてあったからじゃなくて、自分の目で捉えた確信の中で考えられる。そのうえでの診査診断だからアドバイスも的確で、よりよい指導ができるようになるんです。

治療は人生の中のスポットに過ぎません。長いのはその先! 明るい未来を約束するための治療2、メンテ8のオフィスにしたいですね。

歯科医師と歯科技工士の架け橋になりたい

今強く思っているのは、考え方を分かち合える歯科医師や歯科衛生士を見つけて教えていくこと。そしてもう1つ、技工所とのタイアップも考えています。歯科医師と歯科技工士の架け橋になりたいんです。

いつの日か、その彼らに自分が築いたオフィスを譲っていけたらおもしろいなって。独りでボーボー燃えて、独りでビュービュー燃え尽きるんじゃもったいない。山﨑先生に教わったことの半分くらいは誰かに伝えていくのが、僕の使命のような気がしています。

歯科医師としてどれだけ必要とされ、貢献できるか。そのためには自分の身体に鞭打っても妥協のない仕事をすることです。それ以外にゴールはありません。もっともっと努力して、今日より明日、明日より明後日と向上していく。そうしないと生きている意味がないですからね。何歳になっても刺激を求めて成長していきたいと思います。

  • 【ユーザーインタビュー】 三田デンタルオフィス 三田壽博先生