薦田 祥博先生

歯科衛生士と
同じ拡大視野で
診療の整合性を高める!

薦田 祥博先生

こもだデンタルオフィス 宮原(愛媛県)

EVK450(6倍) Micro Odyssey

30年以上前から予防歯科の大切さを発信している、こもだデンタルオフィス 宮原。
お父さまからバトンを受け継いだ薦田祥博先生が
今目指しているのは、“歯科衛生士がもっと活躍できる医院づくり”です。
「子どものむし歯予防」と「大人の歯周病予防」を歯科衛生士がメインとなって徹底管理する。
そして、地域の人々の健康を維持増進していく。
そのときに欠かせないのが、拡大鏡『サージテル』を使うことだといいます。

治療と予防の分業化で患者さんの満足度を上げる!

薦田 祥博先生

当院は、平成元年に僕の父が開業しました。当初から予防歯科を掲げ、「治療後は悪くならないように定期的に通うことが大切です」と患者さんに伝え続けています。ただ、医院がオープンしたばかりの30年前はまだ予防の概念が定着していなかった時代。来院されるのは治療を求める患者さんばかりで、口腔衛生管理に興味を持つ方はほぼいませんでした。父もかなり苦い思いをしたようです。

僕に代替わりした現在は、定期受診につなげるべく新たなシステム構築をしようと試行錯誤しています。たとえば、治療と予防を完全に分業制にしたのもその一つです。治療は僕が行ないますが、口腔内検査やメインテナンスといった予防に関することは歯科衛生士にすべて任せています。そうすることでお互いの専門性を高めることができ、口腔衛生のプロフェッショナルとして歯科衛生士にもより強い責任感が生まれますから。

そして、これを実践するにあたり導入したのが、歯科衛生士が使うための拡大鏡です。僕が治療で使用しているのと同じ、6倍の『サージテル』を使ってもらっています。最初のころは3倍を貸与していたのですが、歯石の取り残しがあったり、カリエスを見落としていたり……。拡大しているにも関わらず、意外とチェック漏れが多かったんです。かといって「見逃しているよ」と指摘したところで、6倍と3倍では見え方がまったく違います。彼女たちも努力のしようがないですよね。同じ情報を共有し、整合性を高めるために、メーカーも倍率もそろえることにしました。

「気づけば10年、口の中がずっと快適なまま!」が理想

薦田 祥博先生

そもそもドクターが突き詰めてこだわった補綴物やインプラントを、裸眼でメインテナンスするというのがおかしな話。治療後のケアが徹底できなければ補綴物の早期脱落にもつながりますし、歯周病が進行してしまう可能性もあり得ます。歯科衛生士はそれくらい重要な役割を担っているわけですから、拡大視野で仕事をするのは当たり前のことなんじゃないでしょうか。

治療が中心だったころは、多くの歯科衛生士がドクターの指示のもとで業務を行なっていたかもしれません。でも国から口腔の予防管理を求められている今、そのやり方では立ち行きません。患者さんの口腔内や生活背景、心の状態も見て、どういう検査や処置が必要なのか、どんな情報をヒアリングしなきゃいけないのか。それを自ら導き出せる歯科衛生士がいてこそ、健康は守られると思うんです。

6倍の拡大視野で口腔内をチェックすれば、歯肉の赤みや腫れ、めくれている様子、歯周ポケットに探針を入れたときに滲出液がじわっと上がってくる感じもわかります。前回の来院時にはなかった症状が見られたら体調に何か変化があったのかなと推察できますし、「仕事が忙しくて……」となればケアのフォローをすることもできるんです。自分のことをわかってくれて、安心できて、健康でいられる歯科医院なら、患者さんも長く通いたいと思えるはず。治療をする僕にはなるべく会わず、健康維持のお手伝いができる歯科衛生士に会うのを楽しみに来ていただいて、「気づいたらこの10年、何もトラブルがなかった」となるのが理想なんだと思います。

これからの時代に歯科衛生士は最も必要な存在

僕も若いころは自分の技術を補ったり、難しい治療を習得するほうに目を向けていた時期がありました。でも改めて地元へ戻ってみると、特殊な治療を求める人は少数派。来院されるのは「知覚過敏がひどい」「口臭が気になる」「子どもにむし歯がないか知りたい」という、ちょっとした不安を抱えた方がほとんどです。地域に必要とされる医院と考えたとき、その小さな不安を取り除き、健康な状態を維持できるほうがずっと需要が高かったんですよね。

みんな、なるべく病気になんかなりたくありません。薬も飲まずに、最後まで自分のやりたいことをやって楽しく生きたいと夢見ています。ずっと元気でいるためにはよく食べて、よく寝て、よく動くのが基本原則。その活動サイクルを支えるのに、口腔の健康はとても大切なものです。

つまり、歯科医院は人々の夢を叶えられる医療機関であるということ。さらに言うと、“病気にさせない”という仕事を与えられているのは歯科衛生士だけ。歯科衛生士は職業としてもっと評価されるべきだし、これからの時代に最も必要な存在なんじゃないかと思うんです。

まだ道半ばではありますが、彼女たちの活躍のおかげで父が思い描いてきた“予防ができる歯科医院”は少しずつ形になってきています。現に、「とりあえず痛いところだけ診てほしい」と来られる患者さんは減りましたからね。ここに来てよかったと思ってもらえる医院を、この先も目指していきたいです。

予防歯科を牽引していく歯科衛生士。
サージテルを使うことで、実際にどのようなメリットを感じているのでしょうか。

歯科衛生士

患者さんの健康を守るためにサージテルは絶対必要なもの

歯科衛生士歴 10年
Y.Sさん

こちらの医院は、知り合いに紹介していただいたんです。子どもの予防に力を入れたいという院長の方針を伺い、4児の母でもある私にも力になれることがあるんじゃないかと思って就職しました。

責任を持って患者さんにきちんと接していくというのはやりがいがありますが、大変な面もあります。先生の指示のもとではあるものの、患者さんの病歴や環境の変化を把握して必要な提案をしたり、話しやすい空気をつくるのは私自身。歯科衛生士同士で相談する時間や、患者さん一人ひとりのことを考える時間はすごく増えましたね。

小児の患者さんに対しては、食事の面やお口まわりの筋力を鍛えるトレーニング、ブラッシング指導についてお話することが多いです。6倍のサージテルで拡大すると歯肉に沿ってうっすら入っている傷まで見えるので、「もう少しやさしく磨いてみてね」などの助言ができます。それと、歯と歯の間にあるのが歯石なのかカリエスなのかを断定できるから、先生にも正確な情報を伝えられますね。ドクターと歯科衛生士の見えているものが同じというのは、親御さんへの説得力にもつながるのではないでしょうか。

過去の自分を振り返ると、「裸眼でようやっとったな!」って思います。サージテルは、患者さんのお口の健康を守るために絶対必要なものですね。

任せてもらえることで自分の成長を感じられる

歯科衛生士歴 9年
N.Tさん

私は以前、歯周治療に特化した医院で働いていました。その経験を活かせるうえに、拡大鏡を使わせてもらえる。スキルアップになるかなと思ったのが、こちらに勤めた理由です。

特にスケーリングでは縁下歯石を除去できるかどうかが重要なので、サージテルの必要性はとても感じます。3倍と6倍でもぜんぜん違いますね。倍率を上げたときは酔ってしまい、正直「低倍率に戻りたい……」と思いました。でも、先輩の「慣れるよ」という声がけが安心材料に。先生が「患者さんの口腔内を見るときは必ずつけて」と意識づけしてくれたのも心強かったです。結局1週間くらいで慣れたと思います。3倍では見落としていたであろう細かい歯石や裂溝の着色、古い補綴物に生まれた段差も、6倍になってからはハッキリ見えるようになりました。

拡大下だと、同じ患者さんでもプラークの付き具合や磨き残しの状況など前回との違いがよくわかるんです。自信を持って判断できるから「なぜそうなってしまったんだろう」と患者さんの体調を気づかえますし、生活環境の変化も感じ取れます。プロ目線で見て、感じて、考えて、そのうえで言葉をかけられるという感じですね。しっかり任せてもらえて成長できる環境にいることを、日々実感できるのがうれしいです。